終太郎先輩! ふるさと納税について教えてください!
はじめ君どうした? 藪から棒に?
ふと思ったんです! ふるさと納税したら肉とかコメとか送られてくるって『意味が分からない!』って! 冷静に考えて、怪しくないですか?
あ~、確かに。 おトクだ!だけ理解していても仕組みがわかんないとモヤモヤするよな。
そうなんです!
よし、それじゃあ「超わかりやすく」解説しよう!!
お願いします!
ふるさと納税の趣旨は地方にお金をまわすこと
まず大枠から説明しよう。 ふるさと納税って制度を通して何がやりたいのか? それは「地方にお金を回したい」ということなんだ!
どうして地方にお金を回したいんですか?
人が都会に集まることが原因だ。 過疎化(かそか)って聞いたことがあるだろう?
はい! その地域の人が少なくなることですよね!
そうだ! で、過疎化の何がいけないか。 いろいろあるんだが、人がいなくなるとお金なくなってくるんだ。 税金は基本的に、国と「住んでいる」地方自治体に支払うからな!
あっ! 住民税とかですよね!
そうだ! 人がいないところには税金が集まらない。 じゃあ、税金が集まらなとどうなるのか? 具体的に何か思いつくかい??
・・・・・・お金がなくて道路が直せなくなる?
うん、そんな感じだ。 お金がすべてじゃないが、魅力的で便利な街づくりにはどうしてもお金が必要だ。 人が少なくなると、さまざまな整備が行き届かなくなる。
とくに子育て関連の整備が行き届かないのは致命的だ。 なんせ、人が集まらなくなる循環になってしまう!
たしかに、無限ループですね! ヤバいです!
これを解消するために作られたのが「ふるさと納税」なんだ!
ふるさと納税は、「納税」するのではなくて、「寄付」をして翌年「控除(こうじょ)」を受ける仕組み!
ふるさと納税は「納税」とついているけど、実は納税していない!
えっ!でもふるさと『納税』って言ってますよ?
まぁ、やっていることは間違っていないからな。 ふるさと納税の仕組みを理解しようと思ったら寄付金控除を理解する必要がある。
きふきんこうじょ?
うん。 実は、ふるさと納税っていうのは、はじめ君が選んだ地方自治体に「納税」しているんじゃなくて、「寄付」をしているんだ。
まったく実感ないです! それに、僕は寄付ができるほどお金持ちじゃないです!!
そうだな。 やっていることは、実質「税金の前払い」になる。図で説明しよう!
控除ってなんですか??
ざっくり説明すると、税金っていうのは稼いだ金額に対して何%って感じで取られるだろう? 「稼いだ金額×税金%=納めなきゃいけない税金」 って感じだ。
はい! それはわかります!
控除っていうのは、稼いだ金額を減らす効果がある。 計算式だとこんな感じになる。 「(稼いだ金額-控除金額)*税金%=納めなきゃいけない税金」 って感じだ。
控除額分は「稼がなかったこと」にしてくれるイメージだ! 極論、収入が300万円で控除も300万円なら収入ゼロとみなして、税金払わなくていいよ!って感じだ!
つまり、寄付した分、来年の税金が安くなる。 だから「納税」?
そんな感じだ!
ふるさと納税に「上限金額」があるのは所得税や住民税でお金が返ってくる仕組みだから
どうしてふるさと納税には「上限金額」があるのか。 ここがいちばん難しいところだから頑張ってついてきてくれ!
はい! 頑張ります!
ふるさと納税、寄付したお金の分、来年の税金が安くなるって話は覚えているかい?
覚えています!
OK! じゃあ、どの税金が安くなるか? それは所得税と住民税、住民税の特例分なんだ。
それで、所得税と住民税、住民税の特例分は所得(収入)で税金を支払う金額が変わってくる!
たくさん稼いでいる人がたくさん税金を払う?
そんな感じだ。 だから、人によって税金の金額が変わってくる。 極論、支払う税金が100万円の人が「200万円寄付しました!」ってなってもどこから返せばいいんだ? ってなるだろう?
たしかに!
そのうえで「総所得金額等の額の30%を限度」とかの条件がある。
なんでそんな条件があるんでしょう??
脱税とかの悪用防止だろうな。 これはもうルールだから、ふるさと納税という制度を利用する以上はルールを守るしかない!
わかりました! ちなみに、自己負担の2,000円もルールですか?
自己負担の2,000円もルールだ! というか、下限金額があまりに低いと、例えば赤い羽根の募金なんかで10円寄付しても制度適用になるだろう? だが、手続きっていうのは(相手側の)負担を考えなきゃいけないからな。
相手側の負担を考えないと、最悪、破綻してしまう。 その抑止が目的だろう。
なるほど! よくわかりました!
No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)|国税庁
要約すると:「地方を応援しよう!」「自己負担2,000円でおトクに返礼品をもらおう!」になる!
ざっくりではあるが、仕組みを理解したうえで「地方を応援しよう!」「自己負担2,000円でおトクに返礼品をもらおう!」って聞くと、確かにな。って思わないかい?
思います! いろいろ言葉足らずだな! とも思いますが、実際にやる分には不自由しない説明だったんですね!
そうだな。 過疎化に端を発する税収の偏りの是正があって、これに対応するために寄付金控除の制度を拡充させたんだ。ワンストップ特例制度とかな。
けど、堅苦しい説明じゃ誰もやらない。 利用率が上がってこない。 だからおトクを前面に打ち出した説明になるわけだな!
・・・・・・先輩、これよく考えると返礼品って必要ないんじゃないですか??
返礼品は地方自治体がお金を集めるための「工夫」
う~ん、このあたりの問題がふるさと納税の善し悪しの問題と直結するんだ。 解釈は人それぞれだから、俺の解釈を話すぞ?
はい!
ふるさと納税の趣旨を考えれば返礼品は不要だと思う。 しかし、現実問題として返礼品がないとふるさと納税の目的が果たせないとも思う。
必要悪?
そんな感じかな。 寄付金控除の制度にしても、持ち出しの2,000円があるし、手間もかかるしでやる側によっぽどの恩義かメリットがないと行動にまで移らないだろうことは明白だしな。
ちゃんと地元の特産品を返礼品にすればジモトに人を呼び込むきっかけ作りにもなる。ほどほどなら双方にメリットがあって良い制度だと思うよ。
そうですね! 僕もふるさと納税がきっかけで旅行に行きました!
どうしても競争の側面があるからエスカレートしがちというのは否めない。 しかし、我々にも、地方自治体にも、経済的にもメリットがある制度だし、何よりとっつきにくい「税金」に対して興味をもつきっかけになる良い制度だと思っている。
良い制度だと思うからこそ、変なことやって制度がなくならないように、みんなで知識をつけて、うまく制度を活用していくのがいちばんいいと思っている!
先輩! 感動しました! 僕もお手伝いします!
ありがとう! はじめ君も、困っている人や、制度が良くわからないよいう人に、やさしく、丁寧に教えてあげてくれ!!
はい!
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