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【風呂場でお湯で丸洗い】必要なのは度胸!最強の革靴のメンテナンス方法「丸洗い」、手順とメリット、デメリットを一挙解説!【乾燥まで】

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 靴にも、足にも、財布にも!すべてにやさしい究極の靴メンテナンス術である「丸洗い」をやってみましたので、その手順と、やってみて感じた、メリット&デメリットを解説します!

 

 

どうして丸洗いをしようと思ったのか?

 日頃のケアはしっかりやっている。結果として靴を長く履いている。けれども、汗とか汚れが蓄積している感じは否めない。普段のケア、クリームつけて布でふき取る方法で、革の内部までしみ込んだ汗や汚れは取れるのか? 定期的に丸洗いしたほうが靴に良い気がするし、何よりも気分が良い!じゃあやってみよう! という感じです。

 

結果、やってみて実感したメリット

 ①革が生き返る

 ②型崩れがある程度直る

 ③汗が抜け、リフレッシュして靴がきれいになる

 

結果、やってみて実感したデメリット

 ①手間がかかる

 ②きちんとケアしないと革がひび割れるリスクがある

 ③時間がかかる

 

実際に洗った靴たち(前提条件)

 今回はグッドイヤー製法の靴を中心に洗いました。お湯を使用するため、接着剤を使った製法の靴は向かないと思い、靴底を糸で縫い付けるグットイヤー製法の靴で試したという事です。

 

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必要なモノ

 ①バケツやバスタブなど、お湯を貯めておけるもの

 ②給湯設備(お湯は量があったほうが圧倒的にやりやすいです)

 ③靴墨(ロウ成分)を落とすリムーバー

 ④靴を洗う専用のシャンプー or アルカリ性以外のせっけん

 ※アルカリ性は革に良くないからダメです。弱酸性のボディソープやリンスインシャンプー、果てはペット用シャンプーで洗う人もいるみたいです

 ⑤革に水分、油分といった栄養補給ができる靴クリーム

 ⑥タオルなど、洗った靴を拭くもの

 ⑦シューツリー or 新聞紙など、靴の形を整えつつ、靴内部の乾燥を助ける資材

 

手順&それぞれの工程の意味

前半戦 靴をきれいにしていく

 ①ブラッシングを行い、ある程度汚れを落とします。ここでしっかり汚れを落としておくと、後工程でお湯につけた時に浮かんでくるごみが減るのでお湯替えが少なくなって楽です。

 

 

 

 ②リムーバー等を使用し、あらかじめ、ある程度靴表面の靴墨などを落としておきます。これはお湯を換える頻度を減らし、お湯を節約するためと、ロウ成分が水をはじくため、仕上がりのムラをなくすために行います。

 

 

 

 ③靴をお湯につけます

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 ここで使用するのは水ではなくお湯です。温度は40度前後。お湯で洗濯した事がある人は良くわかると思いますが、水とお湯では洗浄力が圧倒的に違います。クリーナーにお金をかけるくらいなら、光熱費に投資したほうが効果が高いです。また、お湯の温度は40度くらいが適切だと思います。高温のお湯だと接着剤が溶け出す可能性があり、お湯に溶け出した接着剤が革全体に侵食し、靴がだめになってしまう可能性があるためです。熱湯に近い温度を革や副資材(ゴムや釘、コルクなど)にさらすとどんなことになるか想像つきません。リスクです。ましてや新品ではない(ある程度劣化していると考えるのが自然)ものに対してはデータの収集すら厳しいでしょうから、挑戦しないのが吉と思います。じゃあなんで40度前後ならOKと判断したのか? 理由は、暑い日の歩行中の靴の中の温度を考えると、40度前後の温度であれば靴作成の時に想定されているだろうと考えたからです。なお、根本的に「靴が水にぬれる」こと自体は雨がある以上、想定されていて当然と思います。

 

イノマタ化学 かしこいバケツ17L ブラック

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  • メディア: ホーム&キッチン
 

  

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 また、この工程ではなるべくたくさんのお湯を使うことが望ましいです。つま先に溜まっていたほこりなどのゴミが出る事、工程①~②でとり切れなかったワックスが溶け出してきたりでお湯が汚れます。汚れが溶け出してくること自体は望んでいた結果でありますからよいのですが、再汚染が怖いのでお湯をたくさん使って汚れたお湯の濃度を下げるか、バケツなどの容量が小さいものであれば高頻度でお湯を取り換えるとよいでしょう。お湯の量が多いと温度も長く保てますから、両方兼ね備える環境が最強と思います。お湯の入れ替えを前提として、この工程はたっぷり時間をかけてやるとよいと思います。具体的には1時間~3時間くらい。浸透圧で革の内部にしみ込んだ汚れ、特に汗から出る塩分を取り去ることが期待できるからです なお、プラスチック製のシューツリーを持っている人はこの工程で使うと靴の型崩れをある程度矯正でき、次の工程で「はき皺を伸ばした状態で洗う」事が可能になります。 

 

 

 

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 ④シャンプーを泡立てて洗います。サドルソープやスエードシャンプーなどの専門品がありますが、基本的には汚れが落ちれば何でもよいと思われます。「動物を洗う」と考えて、地肌にやさしい系の洗浄剤を使用すると良いと思います。ただし、「生きていない」事は考慮すべきであり、すすぎをしっかり行い、後で栄養補給をきっちりやります。 この工程のポイントは靴の中まで泡でまんべんなく洗う事、硬いスポンジやたわしなど、革に傷をつける可能性があるものを使用しない事(泡立てて手洗いでも十分きれいになります)、繰り返し、しっかりとすすぎを行い、洗浄剤の成分を落としきることです。専用品の中には泡をふき取るだけで十分というものがありますが、目的は栄養の付与であり、それは後の工程で行うため、しっかりすすぐことを推奨します。浮き出た汚れが泡と一緒に残ることによるリスク、よくわからない成分が革に残るリスク、この2点を重く見ます。ちなみにすすぎもお湯で行います。

  

 

  ⑤再度、お湯に漬け込みます。工程③のときと同じ理由ですが、きれいになったであろう靴で同じことを行い、またまた浸透圧パワーに期待しつつ、最後の汚れ出しを行います。工程③のときと異なり、お湯があまり汚れませんが、それでも1~2回はお湯を換えると良いでしょう。工程④でシャンプーを残した場合、ここで全部とれます。なので、工程④ですすぐことをしない場合、ここでお湯を換える手間が増えるという事です。

 

後半戦 時間との闘い!

 

 ⑥漬け込みが終わったら、タオルや新聞紙で水気をとります。靴内部までしっかりと水気をとります。

 

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 ⑦ある程度水気が取れたらシューツリーをはめて形を整えます。ここはタイミングが重要で、早いとシューツリーの取り換え頻度が高くなるデメリットがありますが、靴自体の形を整えるパワーが強く、遅いとその逆になります。個人的な好みですが、ここは早めが良いと思います。靴の形を強制できる機会って、あまりないですから。 木製シューツリー3組体制、1時間おき交換を3回くらいやるとだいたい落ち着きます。ここで使用するシューツリーは木製を強く推奨します。靴内部の水分を吸収するためです。シダーであればカビの防止効果も期待できモアベターです。この工程⑦と次の⑧が「時間の縛りがあり、カビのリスクがある」為、最も面倒です。

 

 

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 ⑧半乾きくらいになったら靴クリームを使用して水分と油分を添加します。タイミングが重要で、遅いと革のひび割れリスクを増大させ、早いと靴が乾くのを阻害するためカビリスクを増大させます。靴の表面だけでなく、靴の中にも水分、油分の添加を行います。靴内に栄養補給を行う作業は難しいので、私はスプレータイプのアイテムを使います。レザーウエアとか家具なんかに使う、べたつきの少ないもの。ここは投資ポイントだと思っています。繰り返しますが、工程⑦~⑧が最も面倒です。季節や環境によって乾くスピードが違うのも難易度を上げる理由です。ある程度靴が乾いてきたらシューツリーを抜き、内部を完全に乾燥させます。

 

 

  

 

 

 ⑨靴が完全に乾いたら、後は普通にシューケアを行い、おいしまい!

 ☆スエード靴は補色することを強くお勧めします。このタイミングは「絶好の」タイミングなので。

 

 

 

まとめ

 長々書きましたが、注意するべきはお湯の温度と工程⑦~⑧だけです。それ以外は割と融通が利きます。兎に角、開始から完全乾燥まで結構時間がかかるので、ローテーション組んでやるか、長期連休でいっきにやることをお勧めします。靴の丸洗いをお店にお願いすると結構いい金額します。とはいえ、やらないと靴自体の寿命が縮まります。いろいろ試してみるのも面白いと思いますよ。

 

【洗う前】

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【洗った後】

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 手間のかかる作業ではあるものの、かなりすっきりします。足はいろいろ悩みの多い部分でありますので、年に1~2回、丸洗いを行い、清潔に保ちたいものです。

 

 「自分のものは、自分で管理!」

 

(おまけ)使ったアイテム紹介

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<①製品名/②選定理由/③使いどころ> 

②スプレータイプであり、塗布が早くて簡便だから。スエード以外の全てに使えるから

③レザーダウンジャケットのケアで使用したものが余っていたので今回起用。靴の中に吹く使い方。デリケートクリームで代用可能だが、作業時間が段違い

  

 

②スエードが洗えるから。サドルソープと異なり、悪性論を聞かないから※サドルソープも持っている)

③丸洗い以外では使用しない。ちなみに、スエード以外の靴もこれで洗っている。使い切ったら普通の洗剤と置き換え予定。ペット用のシャンプーにしようと思う。度胸のいる判断だと思うので、普通の洗剤はちょっと・・・・・・と思いつつ、サドルソープの悪性論を無視できないのであればおすすめ

  

 

  ①レッドシダーシューツリー(ノーブランド) 

 

 ②普段の保管に活用。この見た目でこの値段は驚異的。また、レッドシダー使用しているためカビ対策にも

③普段の型崩れ防止、カビの防止、湿気取り、丸洗い時の矯正、普段ケア時のしわ伸ばし(しわの間の埃がとりやすくなる)等、靴ケアの必需品

  

 

 

①デリケートクリーム&シュークリームジャー
②普段のケアに使用
③正直、この手のアイテムは氾濫しているため何選んでも大差ない(価格差と効果が比例しない、2倍のお金を払えば2倍の効果が得られるという事ではないという意味)ので、悩みながら好きなもの使えばよいと思う。ポイントは水分と油分を添加できるもの。ロウ成分主体のワックスではないという理解があればよいと思ういます。

 

 

 ①コロニル ヌバック+ベロアボトル
②スエードへの栄養補給と補色
③やや後悔したアイテム。自分が持っているのは先端にスポンジついてて直に液をつけていくものなのだが、これは絶対スプレーが良いと思う(リンクはスプレー)。均一に、むらなくを簡単に!は、スプレーでやる作業。廃盤っぽいのはスプレーに置き換わったからであろうか?スエードの丸洗いでは必須と思う。補色するのに絶好の機会だし、栄養補給を兼ねるので

 

 ↓スプレーはこういう商品 

 

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